112 呉服の日の黒留袖
おうち着物 Vol,54
1年で一番嫌いな日が今年も来たかぁ。
それが奇しくも呉服の日とはね💦
誕生日の前日は、8年前母の余命が急に宣告された日。この衝撃は亡くなった日よりも苦しく、毎年この日になるとあの時の母との会話を思い出し、付けていた日記を読み返しては枕を濡らすのです。
「明日は優見の誕生日ね。2人で何か美味しいものを豪華に食べちゃおうか💖」
ってお喋りしながらいつもの定期検診に心持ち軽くついて行ったのに、家に帰ってくることは無く。
毎年、悔しさで涙が溢れていたのだけれど、
あれ?今年は何かが違うみたい。
心穏やか?
丁度今週はゴールドの装いweekだったので、出番のない母の黒留袖を引っ張り出してみましたよ。
母に着せてあげることが出来なかったこの衣装、きっと息子の結婚式にも着れることは無いだろうなぁと思いながら畳紙を広げてみると、
あらまぁ、熨斗目文様じゃない!
文様にまで記憶がいっていなかったのだけれども、今だからこの文様が母と子と孫を結ぶ時間軸に感じます。
私の顔、母にそっくりになってきた^_^
毎年この日は子供におばあちゃんを語り継ぐ、黒留袖の日にしようかしら。
丁度、呉服の日だしね。
【着物】母が嫁いだときに仕立てた黒留袖
【帯】この帯はね、軽いのよ♪と言っていた母の帯。
シーズン | オールシーズン |
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色 | ブラック |
タイプ | 女性用 |
シーン | フォーマル・式典 |
ユーザー情報
パーソナル着物スタイリストのyumiと申します。
神奈川県相模原市とスペイン"バルセロナ"を拠点に活動しています。
パーソナルスタイリングの視点から
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国家検定 着付け技能士1級
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